この記事は宅録ギターマガジンに掲載された記事の抜粋版になります
こんにちは。ギタリストの鈴木健治@kenjisuzuki_ です。
今回はスピーカーキャビネットのインパルスレスポンスにスポット当ててみます。
近年インパルスレスポンスImpulse Response (略してIR)という言葉自体、宅録ギター界隈?でも随分と一般的になって来ました。
ギターアンプシミュレーターのハードウェアやソフトウェアでは、IRを使うものが多くあります。LINE6 Helix,Fractal Axe FX,Positive Grid BIAS, 等など。独自のキャビネットシミュレーターの他にサードパーティーのIRも読み込めるようになって、よりパーソナルなサウンドメイクが出来るようになりました。
IRって何??
ザックリ言うと「Aという音色をアンプのキャビネットを通して聞くとABCという音色に変化する。それをキャプチャーしたもの」がキャビのIRという感じですね。。(強引)
もっとザックリ言うと、アンプシミュレーターにおける結構重要な部分に使われるもの。
知識としてはこんなんでいいと思います。個人的には。
実のところ僕自身しっかり語れるほどの教養は持ち合わせていません。
ので、ここのLINE6のサイトでとても分かり安く書かれていますので興味がある方は是非ご覧になってみて下さい。
https://www.line6.jp/blog/4786/
少々引用しますと、
簡単に言うと、インパルス・レスポンスとは、機材、音響環境、再生システムそれぞれが持つ音の特性を記録したオーディオファイルです。当初IRは、リバーブのプロセッサー内で独特の音響空間を再現するために使われました。その後シドニーのオペラハウスなど、スケールの大きな空間を再現したものなど様々なタイプがスタジオ用リバーブとして登場し、プロフェッショナルなミキシングの世界を様変わりさせました。
オーディオファイル自体には、大きな教会のインパルス・レスポンスの場合、その空間の中の残響特性と同様に、オーディオを録音するために使用した機器や建築材に左右される音のキャラクターをキャプチャーしていると言えます。マイキングされた4×12のスピーカー・キャビネットのIRならば、スピーカー及びスピーカーエンクロージャー、オーディオの録音に使用したマイクとマイク・プリアンプ、キャビネットを駆動させるために使用したパワーアンプのスピーカーケーブルの音をキャプチャーしている、という事になります。
ザックリまとめるとキャビネットの音を再現させるために使う短いオーディオデータ。と言えるでしょう。
セッティング
今回はLINE6 HelixにOvaltoneのHarmonics Boost を繋ぎ、基本の音色を作りました。
本来ならHelix内部でキャビシミュレートするのですが、今回はそこはパスした音を、DAW(Cubase Pro9) にレコーディングして、Mix IR2というIRデータを読み込むプラグインを使い、複数のマイキングで比べて聞けるようにしてみました。
キャビシミュレートしていない音
こちらです。
お聞きの通り、お世辞ににもギターらしくいい音とは言えませんね。
IRでキャビシミュレートされた音。
コチラになります。IRは自分で作成したデータを使いました。
これは SHURE SM57とAKG C414のミックスですが、断然リアルさが違って来ます。
これがIRを使ったキャビシミュレートされた音なんです。
その他マイキングの違いも聞けるnoteの記事はこちら。
その他IRデータの入手場所
Impulse Responseデータを扱っている代表的なサイトご紹介。現状は海外が多いですね。
サイトによいってはIRの他にKemper専用リグデータも扱っています。
3 Sigma Audio(ここのは個人的には好み)
スピーカーでも有名なセレッションも。
https://www.celestionplus.com/
国内だと
あたりですかね。他にも検索したらフリーの物含め見つかると思います。
まとめ

色々と試してみるのもオススメです☆
おまけ。現状IRデータが使える代表的な機種の紹介。
Line 6 アンプシミュレーター Helix Fractal Audio Systems AX8
Positive Grid BIAS Head DSP HeadRush Pedalboard
あとヤマハのこれ今大人気ですね。
YAMAHA ヤマハ THR Head モデリングギターアンプヘッド THR100HD